「木」 あれこれ

杉・スギ

 

割裂性がよく、薪割りのように割ることによって、角材から板材までを作ることができる。従って、古来より重要な木材として重宝されてきた。特有の芳香を有し、杉樽に貯蔵することによって日本酒に香りをつけたりすることもあるが、半面でその香りを嫌う用途、例えば飯櫃などには不向きである。

材質

スギには多くの地域品種があり、材質も品種、系統により異なる。建築材料として使用する際の強度の指標となるヤング率の変異幅もカラマツ、ヒノキ等に比較して非常に大きい。またヤング率は品種だけではなく樹齢によっても変化する。

建築用材として使用する際には伐採して製材後に乾燥する必要があるが、心持ち角材の乾燥時に問題となる心材の含水率もヒノキ等と比較して高く、変異幅も大きい。低含水率材は約50パーセントのものもあるが高含水率材では200パーセントに達するものもある[。このことはスギの利用上の問題のひとつとなっている

檜・ヒノキ

ヒノキは、日本では建材として最高品質のものとされる。加工が容易な上に緻密で狂いがなく、日本人好みの強い芳香を長期にわたって発する。正しく使われたヒノキの建築には1,000年を超える寿命を保つものがある。

松・マツ

木造建築用の梁・桁などに利用される。近年、マツクイムシなどの被害が多く純林が減少。手に入りにくくなっている。また、鉄道の枕木としても使われていた。

なお木材としてのマツの呼称として近年ではパイン材という呼び名が使われることがある。 これはヨーロッパからの輸入住宅のフローリングなどに使われている場合は、欧州赤松を指していることが多い。また北米からの輸入の場合は、2×4建築の構造材やホームセンターに部材として販売されているカナダ産の白っぽい木肌のSPF材を指す場合や、ボウリング場のレーンなどはアメリカ産の黄色っぽい木肌のSouthan Yellow Pine(サザンイエローパイン)を指す場合もある。また、北米産のものは「米松(べいまつ)」、国産のものは「地松(ぢまつ)」と総称することもある。

欅・ケヤキ

木目が美しく、磨くと著しい光沢を生じる。堅くて摩耗に強いので、家具・建具等のに使われる。日本家屋の建築用材としても古くから多用され、神社仏閣などにも用いられた。現在は高価となり、なかなか庶民の住宅には使えなくなっている。

伐採してから、乾燥し枯れるまでの間、右に左にと、大きく反っていくので、何年も寝かせないと使えない。特に大黒柱に大木を使った場合、家を動かすほど反る事があるので大工泣かせの木材である。また、中心部の赤身と言われる部分が主に使われ、周囲の白太は捨てられるので、よほど太い原木でないと立派な柱は取れない。

桐・キリ

キリは日本国内でとれる木材としては最も軽い。また、湿気を通さず、割れや狂いが少ないという特徴があり、高級木材として重宝されてきた。日本では箏や箱、家具、特にの材料として用いられることが多く、桐箪笥といえば高級家具の代名詞である。かつて日本では女の子が生まれるとキリを植え、結婚する際にはそのキリで箪笥を作り嫁入り道具にするという風習もあった。キリは成長が早いためこのようなことが可能なのである。

またキリは発火しづらいという特徴もあるため、金庫などの内側にも用いられる。日本各地で植栽されていたが、需要の高まりや産業構造の変化により北米、南米、中国、東南アジアから輸入されることも多い。

栗・クリ

堅くて腐りにくいので、建物の柱や土台、鉄道線路の枕木、家具等の指物に使われたが、近年資源量の不足から入手しづらくなった。成長が早く、よく燃えるので昔は薪木としても使われていた。

縄文時代の建築材や燃料材はクリが大半であることが、遺跡出土の遺物から分かっている。

桜・サクラ

木自体は材木として使われる。材としては硬く冷たい部類で、湿気には比較的強い。木目には乏しいが、節の周囲にはメイプルや栃に似た杢目がでることもある。桜材のうち、赤身が強いものを地桜、白いものを樺桜として流通することもある。無垢テーブル板や比較的高級なフローリング材として使用される。彫刻にも用いられる。

なお、「樺桜」とは木材の業界ではカバノキであり、桜ではない。

櫟・イチイ

キリは日本国内でとれる木材としては最も軽い。また、湿気を通さず、割れや狂いが少ないという特徴があり、高級木材として重宝されてきた。日本では箏や箱、家具、特にの材料として用いられることが多く、桐箪笥といえば高級家具の代名詞である。かつて日本では女の子が生まれるとキリを植え、結婚する際にはそのキリで箪笥を作り嫁入り道具にするという風習もあった。キリは成長が早いためこのようなことが可能なのである。

またキリは発火しづらいという特徴もあるため、金庫などの内側にも用いられる。日本各地で植栽されていたが、需要の高まりや産業構造の変化により北米、南米、中国、東南アジアから輸入されることも多い。

楓・カエデ

カエデは木材として用いられ、その際にはメイプル(メープル)材と呼ばれることが多い。メイプル材は、ハードメイプルとソフトメイプルに分けられる。ハードメイプルはソフトメイプルよりも25%硬いとされる。

ハードメイプル
サトウカエデのこと。北米、カナダ産出。重硬で肌目は緻密で衝撃にも強い。心材は硬く、辺材が用いられることが多い。鳥眼目(バーズアイ・メイプル)が現れることがある。建築材、家具、ボウリングのレーンやピン・楽器・バット(バリー・ボンズが使いはじめたことにより広まった)に使用される。
ソフトメイプル
レッドメイプル・シルバーメイプル・ボックスエルダーなどの総称。加工性が良く、狂いも少ないが虫害に弱い。だが時に虫穴からゴミが入った為に暗い縞模様を呈したものは賞用に用いられる。用途はハードメイプルとほぼ同じ。

                                Wikipedia参照